江別市で100年ほど続く加藤農園は2代目の加藤広蔵さんと奥さんの加藤ミサ子さんで経営している。畑にはパセリ、トウモロコシ、ニラ、カボチャ、トマトなど様々な野菜が栽培されているが、同じ敷地にある直売所の売り場に野菜は並んでいなく、ディスプレイする棚も一切ない加藤農園。ここではお客さんの欲しい物を聞き出して用意するので、時には注文されてから、お客さんと一緒に収穫することもあるという。そんな直売所の管理を行っているミサ子さんに、加藤農園と売り場のスタイルについて話を聞いた。

畑作業をしながら接客もできる楽しさ

一般の直売所のように野菜を陳列させていないが、新しいお客さんや常連さんが訪れ続けるという。「お客さんの欲しい物を聞いて、畑に採り行くとお客さんとの会話もはずみますね。食べる事って、生活の一部だから、野菜の事から、健康のこと、家族関係の悩みなどの世間話になることが多いですよ。お話をした後はみなさんとってもいい笑顔で帰っていきますよ。だからこそ、畑のある江別で野菜を販売したかったんです。私は人と話すのが大好きなので、畑作業をしながら接客もできるのは楽しくてしょうがないですね。地元だからこそ、畑作業と販売を両立することができるし、さらにいい物をつくってお客さんを満足させなくてはいけないという責任感は常にあります。」

作業の効率化を考えて、除草機を発明

野菜を作っていると、体にいい物を家族に食べさせたいと思うし、他の人にも食べてもらいたいと考えるからこそ、農薬を最小限に抑様え、どのに使えばよいかをつねに研究しているというミサ子さん。仕事の効率化を考えて、ミサ子さんが発明した除草機があるという。「作業の効率化はいつも考えてます。除草は腰がいたくなるし、パートさんを雇わなくてはいけないので、人件費もかかります。そこで、作業効率を考えて、除草機を発明したんです。でも1,2年でできたわけじゃありませんよ。先代からの教えや知恵をつかって考えついたんですから、なにごとも継続は大切ですね。地元で農業をやり続けたからこそ、今は近隣のスーパーから野菜を卸してほしいと依頼があったり、クチコミで新しいお客さんが増えているのだと思います。」

江別をもっとよい地域に

そんなミサ子さんの実家も江別の農家だとういう。「江別は生まれ育った所なので、とても住みやすいですよ。昔水害があったけど、他にはほとんど災害などはないですしね。ただ、最近は人とのつながりが少なくなってきてると思う。全体的に経済状態がよくない今だからこそ、昔のように助け合って、ご近所同士でお手伝いができる環境がもっと増えるといいですね。もっともっと、地元の人たちが集まり、さまざまな情報交換をする場があれば、江別はもっとよい地域になると思います。農作業がなくなる冬の季節に、地元の人が集まって情報交換のできるイベントなどもやりたいですね。」

地元江別で、50年以上仕事を続けていて嬉しかったことは、娘夫婦の言葉だという。「今は静岡に住んでいる娘夫婦が、いつか北海道の江別で農家を継ぎたいと言ってくれたのは嬉しかったですね。今までの自分達のやり方が間違っていなかったと思うし、地元で楽しみながら農業を行っていたからこそ、そう言ってもらえたんだと思います。これからも、加藤農園に来る人たちが笑顔になって帰れるような場所をつくるために、野菜作りをがんばりたいですね。」

加藤農園
代表   加藤広蔵
住所   江別市豊幌15-2
TEL   090-9526-8439
営業時間   10時〜17時
営業期間   5月〜11月
直売所担当   加藤ミサ子
定休日   期間中無休