約12,000坪の農地の中に陶芸工房をつくり、ものづくりの大切さを伝えている陶芸家の金井正治さん。昨年工房の隣にファームレストラン「食祭」をオープンさせ、農地・陶芸工房・レストランを全ての施設を「風の村」として設立した金井さんが、この場所をどの様にして残していきたいかという想いを聞いた。

ものづくりとは何か

以前は全く違う仕事をしていたという金井さんは、趣味で20代のころから陶芸を始めていた。昔から物をつくる事が好きで、農地である敷地内に陶芸工房をつくったのが平成5年頃。ものづくりの大切さ感じ、伝えたいという想いから陶芸教室を始めたという。「最近では毎年行われている“江別やきもの市“がとても有名になっているが、もとは西暦300年ごろのものとされる江別式土器が市内の遺跡から発掘されていたという事を知らない人達が増えている。ただ売るだけではなく、ものづくりとは何かを考え、素材そのものの良さを伝えたいという気持ちが強くなってきましたね。物事をあたまの中だけで考え、実際に動かない人間が増えたと思います。色々な学校や施設、さまざまな集まりに呼ばれ、陶芸教室を行ってますが、やらされている感をとても感じます。とにかく、目の前にあること、自分にできることに全力で取り組んでもらいたいと思い、陶芸を通してものづくりを伝えているつもりです。」江別だけではなく、他の地域でも講師を務める金井さんは、別の地域陶芸教室を行った時の、自分が感じた事や体験した事を次の教室で伝えて、ものづくりの大切さや自分の目の前にあることを、全力で取り組むことを伝えたいという。

生活感があってこその活性化

数年前、ここの地域の農地を全て宅地にするという計画があり、金井さんは宅地ではなく広い範囲で公園にするべきただと訴えたという。「この場所をいかに残していくかを考えた時に、生活に基づき、活性化された公園をつくるべきだと思ったんです。生活感があってこそ、その場所が活性化されますからね。物が売られ、食べる場所があり、人が行ききする、長屋のような感じをイメージしていました。結局その計画は、その時の状況で白紙に戻ってしまったのですが、自分は「風の村」としてそれを実現したかったんです。平成22年にレストラン「食祭」オープンし、使っている食器はすべて自分が作った陶器にしています。物をつくり、地元の食材を提供し続けることが、この場所を残し続ける方法だと考えているので、これからもっと、工夫は必要だと思いますね。沢山の子供たちが、美味しそうに食べる姿や陶芸に取り組んでいる様子をみているのは、本当に楽しいです。」自分自身がものづくりを楽しんでいるからこその金井さんの考えなのだろう。

「生まれも育ちも江別。この場所にいるのが当たり前。」

金井さんにとっての江別市とはどんな所か聞いたところ、客観的に考えたことはないという。「生まれも育ちも江別市なので、この場所にいるのが当たり前だと思っていますね。ただ、江別市は何か一つに特化していこうという動きはないようですね。農業・工業・観光など全体的に発信しているようです。自分としては、なにかひとつに目標をおき、実践していくと、もっとマチ全体が盛りあがっていくのではないかと思います。」住み続けているからこそ、地元の今後を考えているのだろう。

株式会社 風の村
代表   金井正治
住所   北海道江別市元野幌919番地
TEL/FAX   011-384-1259
URL   http://www.ebetsuart.net/