農業と養鶏業を営むノーザンノーサンの岩城国男さんが、農業を始めた理由は3つ。食品偽装や農薬の問題が取り上げられ、とにかく美味しくて安全な物を作りたいという想い。起業したいという決意。子供のころに育ったような自然の中で生活したいという希望だったという。循環型農業と6次産業化を目標に、3年前より養鶏業にも取り組んでいる、岩城さんにお話を聞いた。

作る事よりも売る事の難しさ

就農してからわかったのは、つくる事よりも売る事の難しさだったという。「農作物は市場原理によって大きく左右され、出荷量が少なければ値段は上がるが、多すぎると収穫もしないで畑にすき込み、捨ててしまう事があります。就農する前から、市場原理に左右されなく、都市近郊で循環型で集約的な農業を目指しトマト農家として就農しました。でも、いざ売るとなると、どの様に売るかのが難しかったですね。今は養鶏業を始めたことにより、循環農業の形ができて売り先も見つかるようになりました。」

人と人との繋がりが宝だという想い

岩城さんは循環型農業を実現する為、養鶏業を始める前に石狩市の異業種交流会「イコロの会」に参加し、協力してくれる企業を探した。イコロの会があったからこそ、一緒に取り組んでくれる企業が見つかり、目標とする循環型農業に取り組めているのだろう。そんな過程があるからこそ、ノーザンノーサンの卵の名前は「イコロラン」という。「イコロの会でお世話になって出来上がった卵なので”イコロラン”と名付けました。“イコロ”とは“宝”という意味なんですが、人と人の繋がりは宝だという想いで使っています。意味を知っている人は、協力してくれるし、卵を買ってくれますね。ノーザンノーサンは思いっきり地域に根差している農家なんです。ぼくは循環型には2種類あると考えています。養鶏を始めたことにより、トマトの規格外品等を鶏の餌にして、その鶏の鶏糞を肥料としてトマトを栽培する“農村の中での循環”。それから、企業で捨てているおからや野菜のくずなどを鶏のえさとしてもらい、卵を企業に卸す“社会の中での循環”。この二つの循環が上手く回る事により、近代的な循環型農業が可能になるんです。」循環型農業のフローチャートをつくりプレゼンをし、地元の企業や人々に理解を得ることができたと岩城さんはいう。

目指すべき第6次産業化

実際にノーザンノーサンでは2つの循環型農業をとりいれ、現在は卵の生産が追いつかないほどになっている。そんな岩城さんの今後の取り組みは、6次産業化だという。「物をつくり、加工し、販売するという6次産業化にむけて、イコロランでプリンなどのスイーツをつくり、カフェなどで販売したいと思ってます。石狩市では特に補助金等はありませんが、来年からは加工場が使えるようになり、ネットでも販売を予定しているので、自分に出来る事は積極的に取り組んでいくつもりです。」ノーザンノーサンという農場名は、北の大地から“Northern”、農的産業を発信する“農産”というのが由来だという。農的産業の発信とは、生産だけではなく、加工から販売の情報をトータルで発信していきたいという想いであり、岩城さんの目指している6次産業化なのだろう。

ノーザンノーサン
代表   岩城国男
住所   石狩市八幡町高岡34-5
TEL/FAX   0133-74-0917
URL   http://www10.plala.or.jp/k-iwaki/