オーガニックのイメージが浸透してきている新篠津で、農業だけではなく、加工品製造・販売などの6次産業にも積極的に取り組んでいる大塚ファーム。4代目、大塚裕樹さんに「オーガニック新篠津 大塚ファーム」について話をきいた。

オーガニック新篠津

長年続いた慣行栽培を有機栽培へ変える決断をしたのは、裕樹さんだった。
「1913年に福井県から北海道へ移り開墾した曾祖父母により受け継がれ、自分は23歳の時に有機農家になると決意しました。それから、地元の農家に声をかけて『オーガニック新篠津』という有機の生産者組織をつくり、新篠津を有機農業としてブランディング出来ないかと考えたんです。
今では北海道の有機農家は約300件いますが、そのうちの24戸が新篠津の農家ですからね。北海道の約10%を占めているのであれば、それなりに効果はあったと思いますよ。」

ブランドを背負う

オーガニック新篠津がブランディングされてゆく中で、消費者まで名前が知れることの怖さがあったという。確かに、農協に出荷してしまえば、それ以降は誰が作っているか分からなくなるが、「オーガニック新篠津」としての名前が広がると同時に、責任を背負うことにもなる。必然的に質の高い物を提供したいという気持ちは強い。

 

有機栽培を始めた最初の3年は全く上手くいかなかったが、4年目以降は有機栽培がなじんできたので、美味しい野菜を収穫できるようになり、ある程度利益がでるようになったという。「利益がでるようになれば、設備を投資して、オペレーションを良くするために従業員を雇い、どんどん環境を良くしていきましたね。おかげさまで、うちでは研修生を8名育て、独立させることができました。新篠津は農業をやる土地が余っていないので、新規就農はなかなか難しいですけどね。」

「若い世代を教育・指導していかなくてはいけない。」

3年前から本格的に始めた加工品製造では、社会法人クピド・フェアと協力し、障害者施設の人達に、週一回製造作業の袋詰め等を仕事とてお願いしている。他にも修学旅行の学生に畑作業を体験させたり、農業研修生、学生のインターンシップ、東北からの被災者の受け入れなど、新篠津にさまざまな人々を呼び続けている。
農作業を教える大塚さんは驚くほど、細かく、的確に指示をだしてゆく。人を育てる立場になり、今後はどのように新篠津で仕事に取り組んでいくのかを尋ねた。「来年より地元新篠津の農協青年部本部長になり、若い世代を教育・指導していかなくてはいけない。新篠津は比較的裕福なので、安定志向の農家さんが多いと思います。もう少し向上心をもってもよいと思いますよ。嫌われるかもしれないけど、農業もビジネスだからね。10年後も同じように新篠津で農業をできると思わない方がよいと思う。僕が若い世代の刺激になればと考えてますね。」

そんな大塚さんの新篠津の一番のお勧めは温泉だと言う。「10年ぐらい新篠津の温泉に通い続けてますね。温泉に疲れをとりに来ている人たちをみると、疲れているのは自分だけじゃないから頑張ろうって思うんです。それに、ほとんどが顔見知りで、仕事や家族のことなど、みんなの情報交換の場所にもなってますね。忙しいから畑手伝ってくれっていうのも、簡単に言える感じです。」昔から住んでいる人が多い新篠津だからこそ、人とのつながりが深くもつことが出来る地域になっている。
大塚ファーム 直売所
代表   大塚裕樹
住所   石狩郡新篠津村第36線南42番地
TEL   0126-57-2573
URL   http://otsukafarm.com/
    http://www.rakuten.co.jp/otsukafarm